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飲食店1件を”1億円超え”で売ったプロに聞く! 1店舗M&Aの売却相場と、高値がつく店の条件
M&A・経営者・事業承継
【メディア掲載】弊社シニアアドバイザー正野が「飲食店ドットコム M&A」のインタビューを受けました
飲食店の経営者の「その後」を考える重要性について、飲食店のM&Aを数多く手掛ける弊社(株式会社ウィット)のシニアアドバイザー・正野浩基がインタビューを受けました。
今回は、より具体的な「お金」と「リアルな事例」に迫ります。「1店舗だけでも買い手はつくの?」「赤字の店でも売れる可能性はある?」「ラーメン屋が1億5000万円で売れたって本当?」など、飲食業界のM&Aの最前線について、包み隠さず語っています。
■ PROFILE
正野 浩基(株式会社ウィット・シニアアドバイザー)
飲食業界を中心に、中小企業のM&A・事業承継を専門とし、多様な売却スキームの案件に携わり、売主・買主双方の実務支援を行ってきた。これまでに約50案件程の成約実績あり。現場実務に基づいた正確性と、専門用語を噛み砕いた分かりやすい解説を強みとし、M&Aに不慣れな経営者にも理解しやすいコミュニケーションを心がけている。
■ 株式会社ウィットとは?
飲食・食品に特化したM&A仲介に20年近く従事しており、小規模1店舗案件から大規模多店舗チェーンまで幅広く対応できることが特徴。2018年からは飲食店ドットコムを運営する株式会社シンクロフードの傘下に入り、会員数約30万人以上のネットワークを活かした最適なマッチングによる支援を行っています。
飲食店M&A案件の「半分以上」は1店舗の売却
飲食店ドットコム編集部(以下、──)
前回、「M&Aは借金を抱えて閉店するのとは違う」というお話がありましたが、とはいえM&Aというと、ある程度の規模のチェーン店でないと相手にされないイメージがあります。正直、1店舗だけの小さなお店でも売れるのでしょうか?
正野:結論から言うと、全く問題ありません。むしろ、私たちが扱っている案件の半分以上は「1店舗」の売却相談なんですよ。
──半分以上ですか!それは意外です。
正野:そうなんです。個人のオーナー様が大切に育ててきた1店舗だけのお店を、次のオーナー様にバトンタッチするケースは非常に多いです。
──では、ズバリお聞きします。1店舗のお店を売却する場合、いくらくらいで売れるものなのでしょうか?
正野:お店の状況や負債の有無にもよりますが、一般的なボリュームゾーンとしては1,000万円から3,000万円程度で成約することが多いですね。
もちろん、借金が資産を上回っているような場合は、実質1円での譲渡というケースもありますが、しっかりと利益が出ていたり、ブランド価値があったりすれば、数千万円というキャッシュを手にして引退、あるいは次の挑戦へ進むことができます。
1店舗でも「1億5,000万円」。高く売れる店の2つの条件
──数千万円でも夢がありますが、もっと高額で売れた事例もあるんでしょうか?
正野:あります。私が担当した案件で、ラーメン店1店舗が「1億5,000万円」で売れた事例があります。
──1店舗で億超えですか!?何がそんなに評価されたんですか?
正野:そのお店は東京の東側エリアで営業を続けていたのですが、1店舗でも凄まじい売上と利益を叩き出していました。ただ、買い手企業(健康食品や美容関連を展開する大手グループ)が評価したのは、単なる今の売上だけではありません。
高く売れる店には、共通する2つの条件があるんです。それが「自走性」と「展開性」です。
売れる条件1:自走性(オーナーがいなくても回るか)
正野:「自走」とは、オーナーシェフが抜けたとしても、お店がそのまま回り続ける状態のことです。買い手からすると、買った翌日からオーナーがいなくなっても営業できるなら、リスクが低く、非常に魅力的な案件になります。
売れる条件2:展開性(コピーして増やせるか)
正野:「展開性」とは、そのブランドを使って、2店舗、3店舗と増やしていけるかどうかです。先ほどの1.5億円のラーメン店の事例では、職人技がいらないレベルまでオペレーションが完全に仕組み化されていました。
セントラルキッチンがなくても、アルバイトさんだけであの味を再現できることから、買い手企業も「これなら商業施設や地方にも一気に展開できる」と判断し、その「未来の利益」も含めて高い値段をつけてくれたわけです。
──なるほど。「職人の腕」に依存する高級店よりも、誰にでも回せる「仕組み」がある大衆店の方が、M&Aでは高値がつきやすいんですね。
正野:その通りです。実際にそのラーメン店は買収後、全国のターミナル駅や商業施設などに店舗を拡大し、成功しています。
【実例】ハンバーグ店とテレビ局の意外なマッチング
──金額のイメージは湧きましたが、実際にどんな人がどんな理由で売っているのか、もう少し身近な事例も教えていただけますか?
正野:では、関東圏でハンバーグ店を営んでいた30代後半のオーナー様の事例をお話ししましょう。
彼は独立して10年、食べログでも高評価を得る人気店を作りましたが、ご親族の経営する他業種の会社を手伝わなければならなくなりました。また、ご自身も「経営者として拡大するより、奥さんと二人で小規模なお店をやりたい'」という想いがありました。
──「小回りの利く運営へのシフト」ですね。
正野:そうです。そこで売却活動を始めたところ、手を挙げたのがケーブルテレビ局という、全く異業種の会社でした。
──ケーブルテレビ局がハンバーグ屋さんを?
正野:意外ですよね。でも彼らには「千葉県内で飲食事業を広げたい」「ロケ弁などのコンテンツとして活用したい」という明確な戦略があったんです。人気店のブランドとレシピ、 tender運営ノウハウが欲しかった。
結果として、オーナー様は数ヶ月で売却を成立させ、その資金を元手に、奥様と地元の小さな物件で新しいお店をスタートさせました。さらに、並行してご実家の不動産業も手伝うという、理想のライフスタイルを実現されたんです。
──売り手は「理想の人生」を、買い手は「新規事業の種」を。まさにWin-Winですね。
「赤字の店」でも売れる可能性はある!
──経営が苦しくて赤字のお店は、やっぱり売れませんか?
正野:いえ、決してそんなことはありません。買い手側に「改善策」があれば、赤字でも売れる可能性は十分にあります。
──改善策とはどのようなものでしょうか。
正野:例えば、味も評判も良いけれど、立地が悪くて集客に苦戦している赤字の高級店があったとします。そこを外国人観光客のツアーを運営している旅行会社が買い取ったとしたらどうしますか?
──あ! ツアー客をその店に連れて行く…ですか?
正野:その通りです。実際に、インバウンドの団体客を定期的に送り込むことで、一気に黒字化を果たした飲食店もあります。そういう「送客力」を持っている買い手からすれば、すでにシェフもいて店もある状態は、喉から手が出るほど欲しい「コンテンツ」なんです。
また、シンプルに「立地」が良い場合も評価されます。赤字であっても、「この場所に出店したい」と考えている企業にとっては、居抜きで借りるよりもM&Aで権利ごと買ったほうが早いケースもありますから。
あなたの店の「価値」は、自分では分からない
──1店舗でも、なんなら赤字でも、相手次第で価値が生まれるというのは驚きでした。
正野:飲食店のオーナーさんは、ご自身の店の価値を過小評価されていることが多いんです。「こんな小さな店、売れるわけがない」と諦めて閉店してしまう前に、まずは一度ご相談いただきたいですね。あなたの店を「喉から手が出るほど欲しい」と思っている企業が、意外なところにいるかもしれません。
経営の「その後」のお悩み、一緒に解決します
先の見えない飲食店経営の「その後」を考える時、ぜひ私たち「株式会社ウィット」を思い出してください。
オーナー様の体力、ご家族の状況、そして従業員への想い……。ご希望の条件をすべて伺った上で、M&Aが最善 of 選択肢なのか、あるいは他に道はないのか、飲食店の出口戦略に精通したアドバイザーが一緒に最適な道を見つけるお手伝いをいたします。もちろん、秘密は厳守いたします。